今までの人生で、ホールの方にハープコンサートを提案すると「ハープ扱ったことがなくて心配なので」とお断りされることがあまりにも多く、これは私個人というよりもハープ業界的にもまずい…!と思ったので、ハープという楽器の運搬・取扱方について簡単に書かせて頂きます。少しでもハープに対する気後れがなくなりますように…!

 

1)どうやって運ぶの?

①個人で車を使って

→私はトヨタのヴォクシーを使っています。よく大型のトラックでないと運べないと思われていますが、知人にはローバー・ミニクーパーで、助手席を倒して運んでいる方もいますし、トヨタ・セリカで運んだという猛者の話も聞いたことがあります。ハープ専用の台車もあるので、ハープ奏者は基本的に自分一人でも運搬できます。

エレベーターに乗らないかも…?という質問もよくありますが、人間一人分のスペース程度ですので(高さ約180cm、幅約50cm、ちなみに重さは45kg)、人間用のエレベーターにも普通に乗れます。

 

②ハープレンタル屋さんにお願いして

車がない、自分の楽器が出せないなどの理由から自分で運べない時は、ハープレンタル屋さんにお願いしております。目安としては場所にもよりますが都内で大体30,000円程度かと思います。

 

2)ハープ持ち込み代って何?

ハープを持ち込むにあたり、大体ハープレンタル屋さんと同程度の持ち込み料金をお願いしています。たまーーーーに「ヴァイオリンとかも自分の楽器持ってきてますが?」と言われてしまうのですが、ハープは電車移動ができないため、車での運搬となります(転倒事故などのリスクを余程背負えば別ですが!)。そのため、運搬のための車の保持でかなりお金がかかってしまっています。車両購入費、税金、ガソリン代、保険料、駐車場代、定期点検代等々…ハープを運搬することがなければ私も車は持たないと思います。笑

また、ハープは結構な消耗楽器なので、自分の楽器を運ぶ回数が多ければ多いほどどんどん傷んでいきます。そういったリスクを背負って本来であれば運送業の方にお願いすることを自分でしているので、ご理解を頂ければと思います。

 

3)ハープって何が弾けるの?

癒し系でゆったりした、よく知らない曲を弾く、というイメージですが、実際にはピアノが弾く曲も多く弾きますし、単旋律楽器との共演の曲もその楽器とピアノのためのものをハープで演奏しています。ですので、今まで共演としてハープをご提案頂いたのに「よくわからないので、共演はピアノで」とホールからお断りされてしまい、最終的にピアノが入って演奏した曲は全てハープでも弾ける曲だった…という経験も多くあります。「全然ハープでも弾けるんだけどなあ…」ととても残念な思いです😢とにかく、ハープはすごく限られた知らない曲しか弾かない、という概念がなくなるといいなと思います。

私個人のお話となってしますが、演奏曲は具体的にはレパートリーページをご覧ください。

 

4)「高い」と聞いて扱いが怖いのですが!

楽器の中では高くないです。ヴァイオリンとかチェロとかのが全然高いです。そういうわけで、たまに名画の運搬をするぐらい構えられてしまうのですが、そもそも自分で楽器を運ぶ人は保険をかけて移動しておりますし、運搬も自分でやるので、鴨がネギ背負ってきたぐらいの気持ちで見守って頂けると幸いです。